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生活習慣病

生活習慣病

生活習慣病について

生活習慣病は、生活習慣が原因で発症する病気の総称です。不適切な食生活や運動不足、過度な飲酒、喫煙やストレスなど、習慣や環境が深く関与し、これらが積み重なることで発症します。

日本人の死因の多くを占める、脳梗塞や脳出血、心筋梗塞などの心臓病は、いずれも動脈硬化が進んだ結果として生じてきます。「動脈硬化」とは血管(動脈)の劣化・老化のことで、生活習慣病のうち、「糖尿病」、「高血圧」、「脂質異常症(高脂血症と同じ意味)」は、動脈硬化を進行させる主な原因です。

脳梗塞の前段階となる動脈硬化の進行自体は、痛みなどの自覚症状をもたらさないため、気付かないうちに徐々に悪化し、ある日突然脳梗塞として発症するという経過をたどります。大地震は大地(地殻)の変動により歪みが徐々に蓄積し、ある日突然大きな地震として発生しますが、これと似ているとも言えるでしょう。日々進む地殻変動は感じ取ることができないですからね。大地震の起こる日を予知できないのと同じように、いつ脳梗塞が起きるかを予知することもできません。ですが、どういった人に脳梗塞が起こりやすいか予測することができます。幸い、大地震と違って、体内の地殻変動ともいえる「動脈硬化」は、その進行を抑制することができます。その手段がすなわち、生活習慣病の治療と言えるでしょう。

糖尿病

糖尿病とは、血液中のブドウ糖の濃度(血糖値)が正常範囲を超えて高くなる病気です。膵臓から分泌されるインスリンホルモン(血糖値を下げるホルモン)の作用が不十分なために起こります。糖尿病には1型と2型、2つのタイプがありますが、大多数は2型糖尿病です。2型はインスリンが分泌されているものの(むしろ健常者より多めのことも多い)、体内でインスリンが有効に作用しない、もしくは高い血糖値を下げるには相対的に不足している、といったタイプです。
そのため2型糖尿病では、食事量や食事内容の管理、つまり食事療法が重要です。ただし、患者さんが自分だけでこれを行うことは現実的には難しく、やはり医師のアドバイスの下で行うことをお勧めします。また、適度の運動を行う、すなわち運動療法も重要です。単に食事量を減らすだけだと、ブドウ糖を消費する重要な場である筋肉の量が減ってしまうからです。

糖尿病の初期は、自覚症状が現れることはほとんどなく、健診の時に指摘されて初めて気付くという方も多いです。重症になると、「やたらにのどが渇く」、「倦怠感が強い」、「理由もなく体重が減る」などなどの症状が現れますが、これらは危険なサインなのですぐに対応すべきです。(このレベルになると、まれに高血糖ゆえの昏睡状態をきたし死に至る場合もあります。)

糖尿病を治療せずに放置した場合、全身的に動脈の劣化(動脈硬化)が進み、色々な臓器に損傷が起きます。有名なのは「目が見えなくなる」、「腎臓機能が低下して透析が必要になる」などですが、それ以外にも「脳梗塞や脳出血」、「心筋梗塞」など血管に関わる病気になりやすくなる、という大問題があります(若いうちにこれらを発症する)。また、意外と知られていないのですが、糖尿病を悪いまま放置すると色々な癌の発生率を高める、というデータもあります。癌の種類にもよりますが、平均で20~30%程度高めると言われています。2型糖尿病では、高い血糖値を下げるために健常者以上にインスリン分泌が増えていることが多く、過剰なインスリンには、癌を含め新たな細胞の増殖を促進する作用があるからだと思われます。

治療として食事療法、運動療法は重要ですが、やはり十分な効果が得られないケースも多く、その場合は内服薬や注射薬(インスリンもそうですが、それ以外の注射薬もあります)による治療を行います。最近では新たな薬も次々出てきており、糖尿病の重症度や患者さんごとの背景を勘案しつつ、負担の少ない薬を選んでいきます。

高血圧

高血圧とは動脈内の圧力が通常よりも高まった状態で、全身の血管や心臓に負荷をかけるため、これらの劣化を進めてしまいます。どのくらいの数値をもって高血圧とするかと言うと、一般の方では家庭血圧が135/85mmHgをしばしば超えてしまう場合です。(糖尿病、慢性腎機能障害などを併発している場合は、125/75以下が基準です。)この数値が定められた背景としては、この数値を超えると脳梗塞・脳出血、心筋梗塞・心不全といった病気を発症するリスクが明らかに上がるからです。過去の膨大なデータから導き出されたもので、数多くの専門家がその設定に関わっています。

治療としては、生活習慣の改善が重要ですが、なかなかそれだけで下がるケースは少なく、その場合は薬(降圧剤)を用いることになります。よく「降圧剤は一度始めると一生飲まなくてはいけない」という人がいますが、これは正しくありません。実際、生活習慣の改善その他で血圧が低下し、降圧剤を終了された患者さんも大勢います。薬をやめても単に薬開始前の血圧に戻るだけであって、それ以上に血圧が上がるわけではありません。もちろん麻薬のような依存症も起こりません。高血圧は慢性疾患のため、1か月だけ薬を飲んでもあまり意義がなく、ある程度の年数続けていただくことが多いですが、決してやめられないわけではありません。ご安心ください。

いずれにしても、高血圧の治療は長期にわたる医師と患者のチームワークが重要となりますので、医師の側としても患者さんの希望を聞きつつ、必要な情報を提供して理解を得ながら進めて行きます。

脂質異常症

脂質異常症とは、血液中の脂質の値が基準値から外れた状態をいいます。「悪玉コレステロール」といわれるLDLコレステロールや血液中の中性脂肪(トリグリセライド)が必要以上に増えたり、あるいは「善玉コレステロール」であるHDLコレステロールが減ったりする病態です。これらの脂質異常はいずれも、動脈硬化(血管の劣化)を促進させます。ただし、糖尿病、高血圧と同様に、これら変化を自分で感じ取ることはできません。

血中のコレステロールは、いずれも自分の肝臓で作られたものです。体質も含め何らかの理由で肝臓でのLDL(悪玉)コレステロール合成が増えてしまうと、血液中のLDL値が上がってしまいます。そのため薬による治療では、肝臓でのLDL合成を減らす薬(スタチン系)が主に使われます。LDL値の高さは特に心筋梗塞のリスクと強く関係しているため、過去に心筋梗塞・狭心症を起こした患者さんでは厳格に下げる必要があり、目標値は低値に(厳しく)なります。一方で、総合的に心筋梗塞のリスクファクターが少ない方では、緩めの目標値(高めでも許容する)になります。そのため、どのレベルのLDL値までなら許容するか(治療の対象とするか)は患者さんの背景因子(喫煙、糖尿病など)次第で大きく変わってきます。一般の健診で記載されているLDL基準値・正常値は、それらを無視して一律に決められているため、健診で異常値と判定されても実際には治療を必要としない場合は多いです。ですが逆に、「経過観察」と判定されていても、薬でLDL値を下げるべきケースもありますので、健診の判定を鵜吞みにせず、個別に医師の判断を仰ぐことが望ましいです。当院では、そういったご相談にも積極的に応じています。

その他の生活習慣病
(高尿酸血症、脂肪肝、慢性腎臓病(CKD)など)

高尿酸血症、脂肪肝、慢性腎臓病(CKD)なども生活習慣病の一つと言えるでしょう。生活習慣の改善あるいは内服薬による治療、もしくは経過観察などが選択肢となります。これらもケースバイケースで答えは違ってきますので、まずは患者さんご本人のお話を聞き、具体的データを確認した上でベストな方法を選んでいくのが良いでしょう。何より、患者さんの希望を無視して治療を行っても良い結果には繋がりませんので、病状について丁寧な説明を行い納得していただきながら治療を行うよう心がけています。

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